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いまさら聞けない!NISAとは?初心者向けにFPが解説

いまさら聞けないNISA 資産運用

NISA(ニーサ)」という言葉を耳にしたことがあるけれど、「具体的にはどんな制度なの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。NISAは「少額投資非課税制度」のことで、株式や投資信託などを対象に、運用益が非課税になる仕組みです。この制度を活用することで、少額から投資を始めたい初心者の方でも、効率的に資産を増やすことができます。

この記事では、NISAの基本からその活用方法まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

監修者
監修者佐藤 拓也

全国に約800世帯、約1100名のクライアントを抱えるファイナンシャルプランナー。

家計相談や生命保険の見直し、資産運用の相談、相続・税務対策など幅広く活動し、年間200世帯以上のお客様と個別相談を行いながら、子育てにも尽力している二児のパパ。

【保有資格】
・MDRT入賞9回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種) ・ファイナンシャルプランニング技能士1級


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NISA(少額投資非課税制度)とは?

NISA(ニーサ)とは、国が家計の安定的な資産形成を支援するために設けた制度です。通常、株式や投資信託などの運用益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を通じて得た利益は非課税となります。

また、NISA「つみたて投資枠」「成長投資枠」2つの枠組みに分かれており、それぞれの特性に応じて資産運用が可能です。年間投資枠が拡充され、非課税保有期間も無期限になったことで、初心者から経験者まで幅広く利用しやすい制度となっています。

以下はNISAの制度概要です。

NISA制度の概要】

つみたて投資枠 成長投資枠
対象商品 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 上場株式・投資信託等
※整理・監理銘柄や信託期間20年未満、高レバレッジ型及び毎月分配型などを除外
買付方法 積立のみ 一括(スポット購入)・積立
年間投資枠 120万円 240万円
非課税保有限度額(総枠) 1,800万円
(うち成長投資枠は1,200万円)
非課税保有期間 無期限
制度(口座開設期間) 恒久化
対象 日本にお住いの18歳以上の方

NISA口座は、1人につき1口座開設できます。

 

「つみたて投資枠」とは?

つみたて投資枠は、年間投資枠最大120万円までの投資額が非課税となる枠組みです。長期的な資産形成を目的とした投資信託に特化しており、安定的な運用を目指す方に適しています。

この枠では、毎月一定額を積み立てていく「ドルコスト平均法」を活用するため、投資のリスクを分散できるのがメリットです。価格が高いときには少なく、価格が低いときには多く購入する仕組みのため、長期的には平均購入単価を下げやすくなります。このため、短期的な値動きに左右されにくく、安定的に資産を積み上げていくことができます。

つみたて投資枠は、少額から始めたい方や、リスクを抑えつつ投資をしたい方におすすめです。

「成長投資枠」とは?

成長投資枠は、年間投資枠最大240万円まで非課税で投資できる枠組みで、主に上場株式や投資信託など、成長性の高い金融商品を購入できます。この枠では、一括購入も可能なため、まとまった資金を活用して大きなリターンを狙いたい方に適しています。

たとえば、個別株式やアクティブファンドを選ぶことができるため、自分のリスク許容度や投資目標に合わせて、自由にポートフォリオを組むことが可能です。一方で、成長性の高い商品はリスクも高くなるため、株価の変動に対する理解や対応が求められます。

成長投資枠は、すでに投資経験がある方や、ある程度リスクを取れる方に向いています。つみたて投資枠と併用することで、安定性と成長性のバランスをとった運用を行うこともできます。

 

NISAの活用方法・コツ

ポイント

NISAを利用すれば、投資による利益が恒久的に非課税となります。そのため、通常の投資よりも有利な条件で資産を増やすことが期待できます。

ただし、投資をすれば必ず利益が得られるわけではありません。どんなに魅力的な制度でも、適切な方法で活用することが大切です。ここでは、NISAを最大限に活用し、賢く資産を増やすためのポイントをお伝えします。

 

長期的な投資がカギ

資産を安定的に増やすためには、短期的な値動きに左右されない長期投資の仕組みを整えることが重要です。 長期的な視点で投資を続けるためには、まず健康で働ける状態を保ち、投資資金を安定して確保し続けることが必要です。

もし病気やケガなどで収入が減少すると、預貯金を取り崩すことになり、投資を一時中断したり、これまで積み上げてきた投資資金を取り崩したりする状況に陥る可能性があります。

そのようなリスクを避けるためには、投資の目的をしっかり決めておくことが大切です。 例えば「10年後にマイホーム購入資金として500万円を準備したい」と考えている場合、毎月の投資額や途中で投資を中断する期間の計算がしやすくなります。

目標がはっきりしていれば、もし途中で預貯金を取り崩す必要が出ても、どれくらい取り崩せばいいのか、どのように挽回すればいいのかが見えてきます。逆に目標がないまま投資を始めると、予期せぬ事態で慌てて資産を大きく取り崩してしまう、もしくは投資そのものを諦めてしまうといったリスクがあります。

 

投資初心者は少額から始めるのがおすすめ

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があります。投資に慣れていない初心者の方であれば、つみたて投資枠を活用し、少額から積み立てる方法が無理なく続けやすいでしょう。

投資額が大きいと、株式など、値動きの激しい商品では相場下落時に大きな含み損を抱えるリスクがあり、冷静な判断が難しくなることがあります。その結果、損切りのタイミングを逃したり、長期間売れずに保有し続ける「塩漬け」状態になってしまうことも考えられます。

一方、少額で積み立てを行う場合では、価格の変動による精神的な負担が抑えられ、相場の上下に左右されずに継続しやすいというメリットがあります。長期的に積み立てを続けることで、資産形成のチャンスを広げられるでしょう。

例えば、期待リターンを年3%と仮定し、毎月1万円を20年間積み立てた場合、投資元本240万円が約327万円になる計算です。(※)分配金を再投資するタイプの投資信託を選べば、複利の効果を活かしながら資産を増やすことも可能です。

※計算結果はあくまでシミュレーションであり、概算金額を示唆・保証するものではありません。

 

投資金額に応じて枠組みを活用しよう

NISAを利用する際、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらを選ぶべきかは、毎月投資できる金額によって異なります。

 

・投資額が月10万円未満の場合

投資額が月10万円未満の場合は、まずつみたて投資枠を活用するのがおすすめです。この枠では、金融庁が認めた特定の投資信託に投資する仕組みになっており、長期投資に適したインデックスファンドなどを選びやすい点が特徴です。

また、投資信託を使った運用は分散投資の仕組みが整っているため、リスクを抑えながらコツコツ資産を増やすことが期待できます。

一方、「インデックスファンドだけでは物足りない」「株式やアクティブファンドにも挑戦してみたい」という方は、成長投資枠を併用して一部を株式などに振り向けるのも良いでしょう。

 

・投資額が月10万円以上の場合

毎月10万円以上のまとまった資金を投資できる場合は、成長投資枠をメインに活用する方法がおすすめです。 この枠では、年間投資枠240万円まで非課税で投資できるため、個別株式などを用いた積極的な資産運用が可能です。

ただし、年間投資枠240万円の投資枠を超えた場合、その超過分はつみたて投資枠を利用してインデックスファンドなどに振り分けるのがおすすめです。成長投資枠とつみたて投資枠を併用することで、投資機会を逃さずに活用することができます。

 

・投資枠を最大限活用する

NISAは非課税という大きなメリットがあるため、利用可能な投資枠をしっかり活用することが重要です。投資できる範囲で投資枠はすべて使い切りましょう。

また、無理のない範囲で積極的に投資枠を使うことが、NISAを活用するコツと言えるでしょう。少額投資から始め、慣れてきたら少しずつ投資金額を増やすなど、自分に合った方法で進めていくことが大切です。

 

よくある質問

ここでは、NISAに関するよくある質問にお答えします。

 

Q1: NISAは預貯金の代わりになりますか?

NISAは、投資を目的とした制度であり、預貯金とは大きく異なります。預貯金には元本保証がありますが、NISAには投資リスクが伴います。たとえば、投資信託や株式の価格が下落した場合、元本割れ(投資額が減少すること)のリスクがあります。ただし、NISAを活用すれば、非課税メリットによって効率的に資産を増やすことが可能です。

NISAは「将来のための資金づくり」を目的に、余裕資金を使って運用するのが基本です。短期間での成果を求めず、長期的な資産形成を目指して活用しましょう。

 

Q2: NISAをやるべき理由は何ですか?

NISAの最大の魅力は、投資で得た利益が非課税になる点です。通常、約20%の税金が課される利益が非課税となるため、手元に残る金額が大きくなります。また、非課税保有期間が無期限となったことで、じっくりと資産を育てることが可能です。

また、分配金を再投資すれば投資元本が増え、「複利の効果」を活かしやすい点も魅力のひとつといえます。長期でコツコツ積み立てていくことで、資産形成の可能性を広げられます。

 

Q3: NISAをやめたほうがいい人は?

NISAをやめたほうがいい人の特徴として、次のようなケースが挙げられます。

・短期間で大きな利益を求めている方
投資に回せる余裕資金がない方
・頻繁に売買を行いたい方

NISAは年間投資枠の上限が決まっているため、頻繁な売買をする場合は適していません。また、生活費に余裕がない状態で投資を行うと、予期せぬ出費で資産を取り崩す必要が出てくることもあります。NISAを活用する際は、長期的な資産形成を目的とし、余裕資金で行うことが重要です。

 

Q4: 2023年(令和5年)までのNISAはどうなるの?

2023年(令和5年)までのNISA(つみたてNISA・一般NISA)で購入した商品は、これまでの非課税措置が適用され、2024年(令和6年)NISAとは別枠で管理されます。

そのため、売却の必要はありませんが、新しい制度へ移すこと(ロールオーバー)はできません。非課税期間が終了すると、課税口座へ移され、移管後の利益には税金がかかります。ジュニアNISAについては、非課税期間終了後も18歳までは非課税で保有できます。

 

まとめ

NISAは、少額から投資を始めたい方や長期的に資産を増やしたい方に適した制度です。つみたて投資枠を活用すればリスクを抑えながらコツコツ積み立てができ、成長投資枠では大きなリターンを狙った運用が可能です。非課税のメリットを活かし、将来に向けて効率的に資産を形成しましょう。

また、迷ったときはファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのもおすすめです。ライフプランに合わせた適切な運用方法を提案してくれるため、比較的気軽に資産運用を進められます。NISAを活用して、未来のための資産形成を始めてみませんか?

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参考サイト
金融庁「NISAを知る」
政府広報オンライン「NISAって何?わかりやすく解説」

<金融商品仲介業者>ブロードマインド株式会社 登録番号 関東財務局長(金仲)第 424 
<所属金融商品取引業者等>
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  • PWM日本証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第50号  
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会
  • ウェルスナビ株式会社  金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2884号  
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
  • ソニー銀行株式会社 登録金融機関 関東財務局長(登金)第578号 
加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会
 
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  • ID:BM–665

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