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30代・40代・50代のための賢い老後資金の作り方とは?FPがポイントを徹底紹介

老後資金 貯め方 資産運用

「老後のための資金を準備したい」

「今からでも着実に貯められる方法を知りたい」

 老後資金が月々支給される年金だけでは足りないことは知っている人も多いでしょう。老後も豊かな生活を送るためには2000万円〜3000万円必要だと言われていて、30代、40代からの資金形成が非常に重要です。

 そこでこの記事では、老後資金に不安を抱える30代・40代・50代のために、賢い資金形成について詳しく説明していきます。

 貯める方法や年代別のおすすめの方法、注意点などをお話ししていきますので、ぜひ最後までお読みになって、あなたの老後資金形成に役立ててください。

監修者
監修者増田 諒

全国に約900世帯、約1,300名のクライアントを抱えるファイナンシャルプランナー。

年間100世帯を超える個別相談を行いながら、「ライフプランニング」「資産運用」「保険」「確定申告」「住宅ローン」「相続」等のテーマのセミナーで人気講師を務める。

【保有資格】
・MDRT入賞7回 ・TLC(生命保険協会認定FP) ・CFP ・IFA(証券外務員1種) ・ファイナンシャルプランニング技能士1級 ・宅地建物取引士 ・貸金業務取扱主任者

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老後資金はいくら必要?

老後資金を貯める前に、まずは実際に老後資金がどのくらい必要になるのかを把握しておきましょう。必要な資金は一人ひとり違います。

 余裕のある暮らしを送りたいのか、贅沢を望まない平均的な暮らしが良いのかなど、どのような暮らしを送りたいかによって費用は変わるからです。自分が望む暮らしの程度に合わせて目標額を具体的にイメージしていきましょう。

 

老後資金は2000万円〜3000万円必要

冒頭でもお話しした通り、老後資金は年金だけでは足りず、2000万円〜3000万円必要です。ただそれは、自己資金に頼らなければならない期間にもよるので各自のケースによって異なります。

 具体的に例をあげると、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯で年金収入しかない場合、平均で毎月約5万円の赤字が出ます。

出典(PDF):金融審議会市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」P9,P10

仮に夫65歳、妻60歳の夫婦が20年間、約5万円を取り崩して生活する場合、夫85歳、妻80歳までに約1,300万円、30年間だと夫95歳、妻90歳までに約2,000万円が不足する計算になるのです。

さらに、今後は現在の年金の支給額が維持される保証はなく減少する可能性も十分にあるため、老後には2000万円〜3000万円程度の資金が必要だとされているのです。

  

年金だけでは足りない!支給額と老後の生活費を比較しよう

先ほど、夫婦2人世帯で年金収入しかない場合、9095歳までで約2000万円〜3000万円の老後資金が必要だとお話ししました。

 では、実際に年金の支給額と老後の生活費(平均消費支出)はどのくらいのバランスになるのかを見ていきましょう。

 ※平均消費支出には、食費、住居費、水道光熱費、被服費、保険医療費、交通・通信費、教育費、教養娯楽費などが含まれています。

 総務省が発表した「家計調査年報2020年」によると、夫婦高齢者無職世帯(65歳以上の年金収入しかない夫婦世帯)の1ヶ月当たりの可処分所得は225,501円でした。

 一方、平均消費支出は224,390円で、その差は若干可処分所得が1,111円多いものの、ほとんど余裕がないことが分かります。

参考:総務省「家計調査報告書(家計収支編)2020(令和2年)家計の概要」

 

単身世帯の場合も見てみましょう。

 一人暮らしの高齢単身無職世帯(65歳以上の単身無職、年金収入のみの世帯)については、1ヶ月当たりの可処分所得は125423円、平均消費支出は133146円でした。つまり単身の場合は、毎月平均で約7000円の赤字が出ることがお分かりになるでしょう。

 

 

平均的な暮らしをするなら夫婦で720万円、単身で360万円が必要

先ほど、公的年金だけでは月々の生活費に赤字が出てしまう可能性をお話しました。では実際に平均的な暮らしをするために必要な金額はどのくらいかを知っておきましょう。

 結論からお伝えすると、平均的な暮らしをするために必要な資金は、夫婦世帯で約720万円、単身世帯で約360万円です。

 内訳を具体的に見ていきましょう。

 総務省「家計調査年報(家計収支編)」によると、65歳以上年金収入のみの夫婦世帯の平均的な支出と可処分所得の差は2021年でマイナス18,525円です。

 

また、65歳以上年金収入のみの単身者の場合、不足分は9,402円でした。

参考:総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年」

 

これらを踏まえると、高齢世帯では毎月何らかの形で自己資金を用意せねばならず、その金額は65歳以上年金収入のみの夫婦世帯で約2万円、65歳以上年金収入のみの単身世帯では約1万円になります。

それを30年間続けると、65歳以上年金収入のみの夫婦世帯で720万円、65歳以上年金収入のみの単身世帯で約360万円が必要になるのです。

 

余裕ある暮らしをするなら1人あたり2,000万円の用意を

余裕のある暮らしはする場合は、さらに資金が必要になります。

 結論からお伝えすると、1人あたりおよそ2,000万円が必要です。

 余裕のある暮らしとは個人によって定義が異なると思いますが、一般的には、娯楽や旅行などに費やせる資金がどのくらいあるかということでしょう。

生命保険文化センター 2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」によれば、夫婦2人のゆとりある生活に必要な生活費は毎月平均379000円とされています。総務省が発表した「家計調査年報2020年」による可処分所得の平均225,501円(65歳以上の年金収入のみの夫婦)と比べると、153,499円も不足することになるのです。

 これを計算すると、1年で不足分は約180万円となり、20年で3680万円の不足になります。

 これは夫婦2人の場合の試算ですので、1人当たりに換算すると約2000万円が必要だということです。

 

老後資金を貯める方法5

ここからは、実際に老後資金を貯める方法を5つ説明していきます。それぞれのメリットデメリットを併せて紹介していきますので、あなたの資金形成にぜひ役立ててください。

 

老後資金を貯める方法は5

老後資金を貯める方法は全部で5つあります。

 

①投資信託

②つみたてNISA

③iDeCo

④個人向け国債

⑤財形年金貯蓄

 

それぞれにメリット・デメリットがあり、失敗しないためには、どれが自分に合っているかを事前によく検討する必要があります。

 上記5点のメリットデメリットを一つずつ解説していきますので、ぜひ最後までお読みになってください。

 

①投資信託

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を投資のプロが運用し、その利益を投資額に応じて各々に分配するというものです。

 投資の専門家に運用を任せられるので、投資に慣れていない人でも安心して始められます。また、1万円程度からスタートできる気軽さも魅力です。

メリット デメリット

・少額から始められる

・プロに任せられる

・分散投資ができる

・節税効果は低い

・手数料がかかる

 

②つみたてNISA

つみたてNISAとは、長期の積立・分散投資で資金形成を行うものです。満20歳以上なら条件なく口座を開設することができます。

「投資」というと、この後で説明する「投資信託」もありますが、つみたてNISAは非家税枠(年間40万円累計800万円)以内なら運用益が非課税であること、金融庁が定めた要件で選別された商品の中から「積立投資」のみを行うものになります。

 つみたてNISAの魅力は、少額でもスタートできるという点です。商品によっては月額100円から始められるものもあり、投資初心者でも気軽に運用できます。

メリット デメリット

・いつでも引き出せる

・投資信託の運用益が非課税

・元本割れのリスクがある

・損益通算できない

参考:金融庁「つみたてNISAの概要」

 

つみたてNISAについては、こちらもチェック!↓
つみたてNISAはやめたほうがいい?プロがデメリットとメリットを解説」 

 

③iDeCo 

iDeCo(イデコ)」とは、自分で決めた金額を毎月積み立てながら運用していく方法です。つみたてNISAと大きく異なるのは「私的年金制度」という点で、原則60歳まで引き出せません。

 加入は、20歳以上60歳未満で、かつ一定の条件を満たしていれば可能です。月々の掛金は5,000円からで、60歳から70歳の間に一時金または年金方式で受け取ることができます。

 年に1回掛け金の金額を変更できるので、収支の余裕によって柔軟に対応できます。

メリット デメリット

・掛け金は全額所得控除

・運用益は非課税

・受け取り時に税制優遇

・年1回掛け金の金額を変更可能

・原則的に60歳まで引き出せない

・掛け金に上限あり

・加入条件がある

 参考:iDeCo公式サイト「iDeCoってなに?」

 

個人向け国債

個人向け国債とは、国が発行している債権「国債」を個人でも購入しやすい形にしたもののことを言います。

種類は3種類あり、金利変動型・1種類、固定金利型・2種類です。最低金利が保証されているので、なるべくリスクを取らずにお金を増やしたいという人におすすめです。 

メリット デメリット

・金利が高い

・最低金利が保証されている

・元本が保証されている

・途中で引き出しにくい

・投資商品の中では金利が低い

 

⑤財形年金貯蓄

財形年金貯蓄とは、勤務先の企業は財形年金制度を採用している場合に利用できる制度で、給与やボーナスからの天引きという形で貯蓄できるものです。

種類は、財形年金貯蓄、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄の3種類があります。財形年金貯蓄に関しては年金のような形式で、60歳以降に引き出します。

メリット デメリット

・天引きなので確実に貯蓄できる

・利子は非課税

・勤務先が導入していることが前提

・財形年金貯蓄の場合、年金以外の目的で払い出すと非課税措置がなくなる

 

【年代別】おすすめの老後資金の作り方

「自分の年齢でも老後資金は間に合うのかしら」、と不安に感じている人も多いと思います。

そこで、30代、40代、50代の年代別に、おすすめの老後資金の作り方を解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。

 

30代の老後資金の作り方

30代から老後資金を作る場合、少額で長い時間をかけて貯められる方法がおすすめです。30代は結婚や出産などのライフイベントを立て続けに迎える人も多いことから、無理のない金額で老後資金を作っていきましょう。

具体的なおすすめ方法は、「iDeCo」と「つみたてNISA」です。

iDeCoは月々5,000円から掛けられるほか、年に1回金額の見直しができます。つみたてNISAは商品によって月100円から購入できるものもあるので、「収入にそれほど余裕があるわけではないけれど、できるだけ早く老後資金を作り始めたい」という場合に非常におすすめです。

さらに、iDeCoとつみたてNISAは投資商品なので、どちらも複利効果が期待できます。複利効果とは、運用で得た利益を引き出さずに、元本に加えて継続して運用していく方法です。この方法だと、元本だけを運用する単利方式よりも利益の増幅幅が大きく、資金が雪だるま方式に増えていくのです。 

複利方式は、運用期間が長いほど効果を得られます、30代の早い時期だからこそ、少額でも複利効果を狙ってiDeCoやつみたてNISAで老後資金を増やしていきましょう。

 

40代の老後資金の作り方

40代から老後資金を作る場合、家族のライフイベントでの出費を見越して、無理のない範囲での資金形成が肝になります。 

おすすめは、iDeCo、つみたてNISA、投資信託、個人向け国債です。

iDeCoとつみたてN I S Aがおすすめな理由は「3-1」でのお話と同様、少額で複利効果を狙って運用できるからです。

投資信託は少額から始められプロに任せられるという点、個人向け国債は元本が保証されているという点でリスクが少ないことが魅力です。

40代は、子供の進学やマイホーム、車の購入などで大きな出費もある時期です。できるだけリスクが少なく、何かあっても柔軟に対応できる方法で資金形成を進めていきましょう。

 

50代の老後資金の作り方

50代になると子育てが落ち着き、独り立ちする子供も多く、家計にも余裕が出てきます。老後までの期間は短いですが、まとまった金額を資金形成に回せる貴重な時期でもあるのです。

 そこで50代からの老後資金形成におすすめなのが、投資信託と個人向け国債です。

 2つは少額から始められる一方で、まとまった金額も投資、購入できます。そしてリスクが低いので安心して運用できるのが何よりの魅力でしょう。

 

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老後資金を効率よく貯めるためのポイント

老後資金をできるだけ効率よく貯めるためには、次の3つのポイントがあります。

 

①日頃の家計管理が大切

②長期投資で複利効果を生み出す

③家族のライフプランを把握して無理のない貯蓄を行う

 

それぞれについて詳しく解説していきますので、老後資金形成の際にぜひ役立ててくださいね。

 

日頃の家計管理が大切

老後資金を効率よく作るためには、日々の家計を見直しましょう。投資や貯蓄を始めるためには、家計を圧迫せずに資金を準備する必要があるからです。

 家計管理の中でも特に効果的なのが、次の3つです。

 

固定費の見直し

ローンの借り換え

保険の乗り換え

 

上記の3つは見直しや借り換えにより、月数千円〜数万円の節約効果があります。小さい節約でストレスを溜めるより、大きな出費を見直すことで楽に節約ができるのでおすすめです。

 

長期投資で複利効果を生み出す

前にも説明した通り、老後の資金形成においては、長期投資で複利効果を生み出すことがとても重要なポイントになります。

複利効果については前述していますが、簡単に言うと、元本に運用益を加えて、継続して運用していく方法です。

利益に利益がつくので、元本だけを運用するよりも増幅幅が大きくなり、効率よく老後資金を形成できます。

 

家族のライフプランを把握して無理のない貯蓄を

老後資金を効率よく作るためには、無理なく計画することがポイントです。

家族がいる場合は、それぞれのライフイベントで大きな出費が必要になることもあります。もちろん、家計の中ではその時に必要な支出が優先されますから、余裕がなければ老後の資金形成に回すことができません。

まずはおおよそで良いので家族のライフプランを作成し、子育てやマイホームなどにお金がかかりそうな時期は貯蓄額を少なくしておくなど、無理のない計画を立てておくことが成功の秘訣です。

 

老後資金を作る際の注意点

老後資金を作る際には、気をつけなければならない点もあります。それは、定期預金や貯蓄型の保険を途中で解約した場合です。

なぜなら、受け取れる金額が少なくなる可能性があるからです。定期預金と貯蓄型保険の場合について、それぞれ説明していきましょう。

 

定期預金を解約した場合

定期預金を解約した場合、元本割れすることはありませんが、受け取れる利息が少なくなる可能性があります。

途中解約することで、例えば通常の利息が1.0%であるところを0.5%に減少してしまうこともあるからです。

そのため、定期預金を始めた当初に予測していた金額よりも少ない額面での受け取りになることがあるので注意してください。

 

貯蓄型の保険を途中解約した場合

貯蓄型の保険を途中解約した場合は、掛け金の全額は返金されないことが多いです。

具体的には、保険会社で定めている返戻率を掛け金に掛けた金額が支払われます。返戻率は100%ではないので、例えば1000万円掛けていて返戻率が70%だった場合、掛け金のうち300万円は戻ってこないことになるので注意が必要です。

 

まとめ

いかがでしたか?老後資金の作り方について、詳しく解説してきました。

この記事の中でもお伝えしてきた通り、老後資金は公的年金だけでは足りません。平均的な暮らしなら夫婦で720万円、単身で360万円。ゆとりある生活を目指すのなら、一人当たり2,000万円が必要になるのです。

ただ、必要な資金は人それぞれの家族構成や生活環境などによって変わってきます。今回の数値はあくまでも参考として捉え、自分自身のライフプランに合った計画を立てていきましょう。

ライフプランの作成や資金形成は今からでも遅くはありません。30代、40代、50代の年代別に合った方法で効率よく形成していくことで、お金の不安に押しつぶされることがなく、心から安心した老後生活を送ることができます。

この記事でお伝えしたポイントを参考に、今日からぜひ、老後資金を作り始めましょう。

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